自己PRで学業を選ぶのはNG?|理由や評価されるエピソードを解説
自己PRを作成する際に、学業を頑張ったことや難易度の高い資格を取得したことを題材にしようと考えている就活生は多いと思いでしょう。
しかし、安易に学業を自己PRの題材のテーマに選ぶのは危険です。選ぶエピソードや伝え方によっては採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうリスクもあります。
この記事では、自己PRで学業のエピソードを選ぶ際の注意点や高評価を受けやすいエピソードの選び方、自己PRに盛り込むべき内容を徹底的に解説します。ぜひ最後までご覧下さい
自己PRで学業をテーマに選ぶのは避けるのが無難!
学業をESや面接の自己PRで話すテーマとして選ぼうと思っている就活生は多いと思います。しかし、結論から言うと、学業以外にアピールできるエピソードがあるならばそちらを優先するのが良いでしょう。
なぜなら、就活ではチームでの活動やリーダーシップをとった経験、実務的なインターンシップで結果を出した経験の方が評価される傾向にあります。
これは実際の業務で周りの人と協力できる能力があるかが重視されるためです。
もちろん、学業で結果を出したことが全く評価されないわけではなく、TOIECの高得点や公認会計士などの高難易度の資格は周りの就活生との差別化にもつながります。
自己PRで学業を選ぶことで与えるマイナスの印象3選
では、実際に自己PRで学業のことを話すことで採用担当者に与えてしまいうるマイナスの印象にはどういったものがあるか、以下で確認していきましょう。
- 他にアピールする経験がない
- チームワークの経験が薄い
- 人と交流するのが得意ではない
他にアピールする経験がない
学業を自己PRのテーマに選ぶ際は、採用担当者に「他にアピールする経験がないから学業を選んでいる」と思われないようにしなければなりません。
大学生活の中で、学業に注力することはもちろん素晴らしいことです。
しかし、大学生活では、サークル・アルバイト・留学・ボランティアなど高校時代にはできなかったような経験ができるチャンスがたくさんあります。
その中であえて学業について話していると思われると、「興味や好奇心が薄い」「内気な性格なのではないか」とマイナスの印象を抱かれかねません。
そのため、学業に注力してきた経験を話す場合は、「アルバイトや趣味で忙しかったが、隙間時間を利用して資格取得に向けて勉強した」など、困難の乗り越えるために工夫したエピソードとして、勉強以外の経験を盛り込むのがおすすめです。
チームワークの経験が薄い
学業をテーマとした自己PRの場合、採用担当者に「チームワークの経験が薄い人」と思われる可能性があります。
実社会では、チームなど周りの人と協力しながら業務を行うことがほとんどです。そのため、面接ではチームで協力して行動する能力があるかどうかを評価されています。
「ゼミでグループで協力して研究した経験」などをテーマに選ぶと、マイナスの印象を与えることを避けられるでしょう。
人との交流が得意ではない
勉強は基本的に一人で行うものですから、自己PRで学業について話す場合、採用担当者に「人と交流するのが苦手な人かもしれない」と思われるリスクがあります。
このリスクを避けるために、「継続的に勉強をしていることを友人など周りの人に評価された」など、人間関係や人との交流に問題がないことをそれとなくアピールするようにしましょう。
学業を自己PRする際に評価されるエピソード
ここでは、学業を自己PRのテーマに選ぶ際に、さらにその中でも採用担当者から評価されやすいエピソードを紹介します。
- ゼミなどのグループで学んだエピソード
- 学業とそれ以外の活動を両立した経験
- 学業を他の活動に活かした経験
- 応募先の企業で活かせる資格や勉強
ゼミなどグループで学んだエピソード
学業の中でもゼミや研究室で勉強に注力したエピソードはおすすめです。
理由は2つあります。1つ目は学業に関するエピソードの中でも周囲を巻き込んだエピソードを絡めやすいからです。
その上で、コンペティションで入賞した経験や学会で評価された経験など結果を同時に伝えられるとよりアピールの幅が広がります。
2つ目は、大学の専門的かつ難易度の高い学習を継続した経験をアピールできるからです。大学生の本文である研究活動に対して真摯に取り組んだ姿勢がマイナスの評価になることはありません。
学業とそれ以外の活動を両立した経験
学業とサークルやアルバイトなどを両立した経験も学業をテーマにした自己PRのエピソードとしておすすめです。
例えば、サークルの練習で忙しかったが、好成績を維持し続けたエピソードであれば、勤勉さやコツコツ物事を行う計画力をアピールすることができるでしょう。
さらに内容を広げて、実際の業務でマルチタスクができることをアピールするのも良いでしょう。
学業を他の活動に活かした経験
学業を他の活動に活かした経験も、面接官に実際に働くイメージを持ってもらいやすいためおすすめです。
例えば、「長期インターンでSNSマーケティングを行なっているため、マーケティングや広告の講義を学び、実際の業務で活かした」といったエピソードが挙げられます。
こういった経験は、採用担当者に入社後もレベルアップをするために学び続ける姿勢を示すことができます。
応募先の企業で活かせる資格や勉強
応募先の企業で活かせる資格に関係したエピソードも業界や企業への志望度の高さをアピールする材料になるためおすすめです。
例えば、SEやSIerといった業界を志望する場合、プログラミングの学習経験があると志望度の高さを裏付けることができます。
しかし、学習して資格を得た結果ばかりにフォーカスした内容では、自己PRとは言えません。
エピソードの中に困難だった点、どのように工夫して困難を解決したのかといったエピソードを必ず絡めるようにしましょう。
学業を自己PRする際に盛り込むべき要素
ここでは、自己PRで学業をテーマにした際に盛り込むと高評価になりやすい内容を紹介します。
- なぜその分野を勉強したのか
- 課題を解決するために行った工夫
- 定量的な結果
- 学習内容以外に学業で得た学び
- どのように応募企業でその学びを活かすのか
なぜその分野を勉強したのか
自己PRで学業を伝える際に、なぜその学習を行おうと思ったのか動機を伝えることは重要です。
行動の動機には、本人の人柄や価値観が反映されます。特に新卒就活の場合、ポテンシャル採用と呼ばれるように、実務的な経験よりも将来的に活躍できるポテンシャルがあるかが評価されやすい傾向にあります。
そのため、ESや面接を通して、自分自身の人柄やどういうモチベーションを持って物事に取り組むのかといった価値観をアピールすることが大切です。
課題を解決するために行った工夫
学業を進める中で困難だったこと、その困難を解決するために行った工夫は自己PRに必ず盛り込むようにしましょう。
ただ結果をアピールするだけでは、周りの就活生にアピールすることができませんし、何よりあなた自身が何を考えて動く人なのかといった人柄の部分を面接官に伝えられません。
「〇〇の工夫をして、ゼミの研究チームがスムーズに研究できるようにした」「〇〇を行い、サークルとの両立を図った」など課題解決のために工夫した内容を説明すると効果的です。
定量的な結果
定量的な結果、つまり数字や合格など具体的な結果にして表せられるものがある場合、アピールするようにしましょう。こうすることでエピソードの説得力が増します。
例えば、ゼミの結果をアピールする場合、「学内のコンペティションで〇位を獲得した」などのように伝えるようにしましょう。
学習内容以外に学業で得た学び
学業で学んだこと以外に学んだことも盛り込むようにしましょう。
例えば、「ゼミのグループで学業に務めたことで、意見をすり合わせることの重要性を学んだ」というようにして学業以外の学びを伝えると良いです。
こうすることで、その学業を行う以前と後で自分の中に生じた変化をアピールすることができます。
どのように応募企業でその学びを活かすか
上記で説明した学業以外で得た強みをどのように応募した企業で活かすのかを自己PRの最後に説明できると、内容面でも文章構成としても締まった自己PRにすることができます。
こうした強みの活かし方をアピールすることで、面接官に「入社後に活躍する姿」や「入社意欲」をアピールすることができます。
また、強みを書く際は、企業のHPや説明会で実際に活躍している人に共通する強みを確認して、近い強みをアピールできるようにしましょう。
学業を自己PRのテーマにする際のNGポイント
ここでは、自己PRで学業をテーマに選んだ人に置きがちなミスを紹介します。以下のNGポイントは必ず避けるように押さえるようにしましょう。
- 大学受験のエピソードは避ける
- 専門用語ばかりにならないようにする
- 結果にフォーカスした内容は避ける
大学受験のエピソードは避ける
大学受験のエピソード必ず避けるようにしましょう。
なぜなら大学受験は就活生のほとんどが経験し、頑張ってきた経験と言えるからです。また大学受験のエピソードを話すと大学時代に頑張ってきたことがないと思われる可能性が高いといえます。
大学受験以来頑張ってきたことがないと思ったとしても、必ず受験以外のエピソードを選ぶようにしましょう。
専門用語ばかりにならないようにする
ESや面接で自己PRについて話す際に、専門用語ばかりの内容は避け、わかりやすい言葉に言い換えるようにしましょう。
特に理系の学生は、研究の内容を題材にした際に難しい専門用語が多くなりがちですので気をつけてください。
面接やESは学業の成果を専門的に話す場ではありません。面接官に自分自身のことを知ってもらう場ですから専門用語はなるべく理解しやすい言葉に言い換えるようにしてください。
結果にフォーカスした内容は避ける
結果にばかりフォーカスした内容も避けるようにしましょう。
特に、「TOEICで高得点を取った」「高難易度の資格を取得した」などの経験がある人に置きがちなミスです。
何度の申し上げるように自己PRは自分自身の人柄を面接官に知ってもらう場ですから、具体的な結果はESの資格欄や「学業で頑張ったこと」の欄でアピールするようにしてください。
学業を自己PRに選ぶ際にはエピソードや伝え方に注意しよう
自己PRで学業をテーマに安易に選ぶことは避けるのが賢明です。なぜなら、就活で評価を得やすいチームワークやリーダーシップの経験をアピールすることが難しくなってしまうからです。
しかし、伝え方やエピソードの選びからを工夫すれば、十分に周りの就活生と差別化をすることができます。
重要なのは、学業で得た結果にフォーカスするのではなく、学業をする中で得た学びや活きた強み、つまり自分自身の人柄をアピールすることです。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部