富士フイルムの平均年収と初任給を紹介!事業内容や他社との比較も
富士フィルムホールディングスは、医療や先端素材など、幅広い分野で事業を展開する総合企業です。メーカー志望の就活生の中には、富士フィルムの具体的な事業内容や年収に興味を持っている方も多いでしょう。
本記事では、富士フィルムホールディングスの平均年収や初任給、同社の事業内容について詳しく解説します。さらに、競合他社の情報も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
富士フイルムホールディングスの平均年収は1,074万
富士フイルムホールディングスの従業員の平均年収は、1,074万円です。国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、全国の給与所得者の平均給与は458万円なので、富士フィルムは平均の2倍以上の水準であることがわかります。
平均年収(万円) | 従業員数(人) | 平均年齢(歳) | 勤続平均年数(年) |
1,074 | 72,254 | 45.7 | 19.3 |
同社の従業員数は72,254人と大規模で、平均年齢は45.7、平均勤続年数は20.2年と長めです。これらの数字から、安定した環境で長期的なキャリア形成ができることがうかがえます。
富士フイルムホールディングスの初任給
富士フイルムホールディングスの初任給は、業界内でもトップクラスの水準を誇っています。技術系では、学部卒で28万円、修士了で30万7,900円、博士了では33万1,900円と高額です。事務系も同様の金額で、差はありません。
技術系 | 初任給 |
---|---|
高専本科卒 | 237,000円 |
高専専攻科卒 | 249,700円 |
学部卒 | 280,000円 |
修士了 | 307,900円 |
博士了 | 331,900円 |
事務系 | 初任給 |
---|---|
学部卒 | 280,000円 |
修士了 | 307,900円 |
博士了 | 331,900円 |
さらに注目すべきは高専卒業生の初任給で、本科卒で24万9,700円、専攻科卒で23万7,000円という点です。業界内の多くの企業と比べても非常に高い水準といえるでしょう。
これらの金額は、厚生労働省が発表している一般的な初任給の平均値を大きく上回っています(参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」)。
富士フイルムホールディングスの募集要項
富士フイルムホールディングスの募集要項について紹介します。まず、諸手当が充実しており、世帯手当や残業手当はもちろん、転勤別居手当や新幹線通勤補助手当まで用意されているのが特徴です。
諸手当 | 世帯手当、早出残業手当、休日出勤手当、転勤別居手当、交通費補助手当、 新幹線通勤補助手当、帰宅交通費 など |
昇給 | 年1回(6月) |
賞与 | 年2回(7月、12月) |
勤務時間 | フレックスタイム制 【本社】 9:00~17:40 【工場・研究所】 (神奈川地区)8:10~16:50 |
年間勤務時間 | 1,850時間(本社) |
休日休暇 | 完全週休2日、夏休み、年末年始など年間123日(本社) 年次有給休暇、ストック休暇 など |
勤務時間はフレックスタイム制を採用し、ワークライフバランスにも配慮しています。年間勤務時間は1,850時間(本社)と、比較的ゆとりのある設定です。
休日休暇も魅力的で、完全週休2日制に加え、夏休みや年末年始休暇もあり、年間123日(本社)の休日があります。年次有給休暇やストック休暇など、多様な休暇制度が整っているでしょう。
富士フイルムホールディングスの企業情報
ここからは富士フイルムホールディングスの事業内容、売上・実績、基本理念の3つについて紹介します。
- 富士フイルムホールディングスの事業内容
- 富士フイルムホールディングスの売り上げ・実績
- 富士フイルムホールディングスの基本理念
①富士フイルムホールディングスの事業内容
富士フイルムホールディングスは、4つの主要な事業領域で幅広く活躍している企業です。
▼4つの主要な事業領域
- ヘルスケア
- マテリアルズ
- ビジネスイノベーション
- イメージング
ヘルスケア分野では、最先端のメディカルシステムや革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。マテリアルズ分野では、高機能材料やグラフィックシステムなど、先端技術を活かした製品を製造しているのが特徴です。
ビジネスイノベーション分野では、企業の業務効率化を支援するソリューションを提供しています。イメージング分野では、写真関連製品やサービスを展開していることで有名でしょう。
これらの広域な事業展開は、長年蓄積してきた技術力とノウハウがベースとなっています。その結果、安定した経営基盤を築き上げることに成功しているのです。
引用元:富士フィルム「事業領域」
②富士フイルムホールディングスの売り上げ・実績
富士フイルムホールディングスの近年の業績は、着実な成長を遂げています。2021年3月期から2023年3月期にかけて、売上高は2兆1,925億円から2兆9,609億円へと大きく伸びました。
2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
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売上高 | 2兆1,925億円 | 2兆5,5,258億円 | 2兆8,590億円 | 2兆9,609億円 |
営業利益 | 1,655億円 | 2,297億円 | 2,731億円 | 2,767億円 |
親会社株主帰属 当期純利益 | 1,812億万円 | 2,112億円 | 2,194億円 | 2,435億円 |
営業利益も同様に上昇傾向にあり、1,655億円から2,767億円へと飛躍的に増加しているでしょう。さらに、親会社株主に帰属する当期純利益も、1,812億円から2,194億円へと順調に成長しています。
これらの数字は、同社が2020年度までの利益減少期を乗り越え、再び成長軌道に乗っていることを示していますね。
③富士フイルムホールディングスの基本理念
富士フイルムホールディングスは、「地球上の笑顔の回数を増やしていく」という温かみのあるグループパーパスを掲げています。この理念からは、単なる利益追求を超えた、社会貢献への強い意志を感じられるでしょう。
グループパーパス |
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地球上の笑顔の回数を増やしていく。 わたしたちは、多様な「人・知恵・技術」の融合と独創的な発想のもと、 様々なステークホルダーと共にイノベーションを生み出し、世界をひとつずつ変えていきます。 |
同社は、多様な「人・知恵・技術」を融合させ、独創的な発想を生み出すことを重視しています。さらに、様々なステークホルダーと協力しながら、イノベーションを通じて世界を少しずつ変えていく姿勢をとっているのです。
従業員一人ひとりが「アスピレーション(志)」を持ち、その実現に向けて努力することを奨励しています。
富士フイルムホールディングスの競合企業3社
ここからは富士フイルムホールディングスの競合企業を3社紹介します。競合他社との差別化や比較をする際の参考にしてください。
- キヤノン
- テルモ
- オリンパス
①キヤノン
キヤノンは、複合機器やカメラの分野で世界をリードする日本の大企業です。同社の強みは、事業の多角化とグローバル展開にあり、幅広い製品ラインナップと世界各地での事業展開により、バランスの取れた事業構造を築いています。
売上高 | 4兆1,809億7,200万円 |
従業員数 | 169,141人 |
平均年間給与 | 832万円 |
平均年齢 | 44.1歳 |
平均勤続年数 | 19.0年 |
2023年の売上高は4兆1,809億円に達し、その規模の大きさがうかがえるでしょう。従業員数も169,141人と、非常に大規模です。
平均年齢43.8歳、平均勤続年数18.8年という数字からは、長期的なキャリア形成が可能な環境が整っていることがわかります。
また、平均年間給与は832万円と、業界内でも高水準と言えるでしょう。
②テルモ
テルモは、創業から100年以上の歴史を誇る日本の医療機器業界の大手企業です。「医療を通じて社会に貢献する」という理念のもと、世界160カ国以上で医療の発展に寄与しています。
その活動範囲の広さは、同社の技術力と信頼性の高さを物語っているでしょう。
売上高 | 9,218億6,300万円 |
従業員数 | 30,591人 |
平均年間給与 | 755万円 |
平均年齢 | 40.3歳 |
平均勤続年数 | 15.9年 |
売上高は9,218億円と好調です。平均年間給与は755万円と、全国平均に比べかなり高い水準でしょう。
平均年齢は40.3歳、平均勤続年数は15.9年で、比較的長く働き続けることができると考えられます。
③オリンパス
オリンパスは、精密機器の分野で長年の実績を持つ企業です。光学機器や医療機器、化学機器など、幅広い製品を手がけていますが、特に医療機器分野で活躍しています。
消化器内視鏡をはじめとする医療機器では、世界市場でトップクラスのシェアを誇っているのが強みです。
売上高 | 9,362億1,000万円 |
従業員数 | 28,838人 |
平均年間給与 | 1,041万円 |
平均年齢 | 43.18歳 |
平均勤続年数 | 13.63年 |
2024年の売上高は9,362億円に達し、その事業規模の大きさがわかります。また、平均年間給与は1,041万円と、業界内でもトップクラスの水準です。かなりの高収入と言えるでしょう。
平均勤続年数は13.63年で標準的です。平均年齢は43.18歳とやや高い傾向にあるでしょう。
富士フイルムホールディングスの企業分析を就活に活かそう
今回紹介した、富士フイルムホールディングスや競合他社の情報をもとに企業分析を深めて、就活を進めましょう。年収だけでなく、企業理念や事業内容を見ることも大切ですよ。
また、競合との違いを比較し、自分がなりたい将来像がその企業で実現できるのかをしっかり考えましょう。