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【例文あり】化学業界の志望動機の書き方!業界の種類や将来性、作るポイントを解説

「化学業界に就活するための志望動機を作成したいが、採用率の上がる書き方はあるの?」と疑問を持っている方もいるでしょう。

専門知識が必要な化学業界は、他にはないアピールをしなければ採用率が上がらず、内定を貰えない可能性があります

本記事では、化学業界の志望動機の書き方について解説します。業界の分類や将来性、作成時のポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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人事 鈴木

記事の監修者

人事 鈴木

新卒でベンチャー企業で求人広告の新規営業を経験 入社半年でテレアポ獲得数社内1位。新卒売り上げ1位を獲得。 その後Cmind groupの人事部に入社し、新卒採用を担当。 現在は学生の面談だけではなく採用戦略や広報にも携わっている。

吉田

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吉田

新卒で株式会社C-mindに入社後、キャリアアドバイザーとして累計1000人以上の就活生との面談を経験。就活時代も大手からベンチャーまで様々な業界・職種を見てきた経験から、幅広い視点でのサポートを得意とする。プロフィール詳細

化学業界とは

化学業界とは、石油・天然ガス・水・空気などを材料とし、プラスチック・電子材料・医薬品などを製造して販売する業界のことです。例えば、三菱ケミカルや住友化学、花王などが挙げられます。

ただし、化学業界と一括りにしても、基礎化学品を生産・製品の素材を製造・素材を元に製品を製造し消費者に販売するなど、事業内容はさまざまです。

そのため、就活の際には化学業界と一括りにするのではなく、どのような事業に携わっていきたいかを明確にしましょう。

化学業界の構造

化学業界は、川上・川中・川下と3つの構造に分かれています

  1. 川上
  2. 川中
  3. 川下

以下では、それぞれの構造について詳しく解説します。

①川上

川上とは、石油や水などの原材料を元に、水素やメタノール等の基礎化学品などを精製する企業を指します。例を挙げると、三菱ケミカルホールディングスや旭化成などです。

川上に振り分けられる企業は、基礎化学品だけでなく、川中・川下も一括して行うことがほとんどです

川上にあたる企業は規模が大きく、知名度の高い企業が多くあるため、就活では採用枠に対して応募数が多く、倍率が高い傾向にあるでしょう。

②川中

川中とは、川上が精製した基礎化学品を元に製品の素材を製造する企業を指します。プラスチックや合成ゴムなど、耐熱性や耐薬品性などの機能を持つ「機能化学製品」を製造することが主な事業です。

例えば、合成ゴムを製造するJSRや半導体に必要なシリコンウェハーを製造する信越化学工業が挙げられます。

製造された製品は企業へ販売するため、研究職だけでなく営業職の採用枠があります。そのため、就活では希望職を明確にし、企業にどのような利益を生み出すかを伝えましょう

③川下

川下は、洗剤や化粧品など消費者に販売する製品を製造する企業を指します。花王や資生堂、ライオンなどが主な例です。川下は幅広い分野に分かれているため、さまざまな企業が存在します。

そのため、就活では何を扱う企業に就職したいかを明確にしましょう。化粧品に興味があるのに電子部品を扱う企業に就職すると、知識や経験を活かせません。

川下の化学業界など倍率の高い企業に就活する際は、企業研究が重要です。有名な企業も幅広い事業展開をしていることもあるため、徹底した研究を行いましょう。

化学業界の3つの分類

化学業界は主に3つの種類に分類されます

  1. 総合化学メーカー
  2. 誘導品メーカー
  3. 電子材料メーカー

以下では、各分野について詳しく解説します。

①総合化学メーカー

総合化学メーカーとは、川上・川中・川下の全てを一貫して担う企業のことです。

基礎化学品から精製するため規模が大きく、技術力が高いことが特徴で、小規模な企業に比べコスト面で優位に立ちやすい点が大きなメリットです。

国内では大手企業が該当するため、採用枠に対して募集数が多く、倍率が高いことが特徴です。知識や経験を持つ即戦力となる人材は、優位に選考を進められるでしょう。

②誘導品メーカー

誘導品メーカーとは、最終製品の材料となる合成ゴムやプラスチックなどの素材を製造する企業のことです。

製品の品質を左右する重要な役割があり、独自性や利益率が高いことが特徴です。

総合化学メーカーや電子材料メーカーと比較して、一般的に知名度の高い企業は多くありませんが、信越化学や株式会社ダイセルなど大手企業が該当します。

③電子材料メーカー

電子材料メーカーとは、基礎原料や誘導品を企業から購入し、それを元に半導体など電子材料を製造する企業のことで、富士フイルムホールディングスや住友ベークライトが例として挙げられます。

電子材料メーカーが製造した電子材料は、パソコンやスマートフォンなどの消費者の身近にある製品に使用されることが一般的で、製造した材料は川上企業に販売します。

また、知名度の高くない企業でも、独自の技術を持っているため国際競争力を有しているため、化学業界に就活する際は知名度だけでなく、事業内容や事業結果を重視することで理想的な企業に就職できるでしょう。

化学業界の主な仕事内容

化学業界の主な仕事内容を紹介します。

  1. 研究開発
  2. 技術開発
  3. 製造・生産技術開発
  4. 営業
  5. 管理

就活する前に自身に合う仕事内容を見つけ、企業に最適な人材であるとをアピールすることが重要です。

①研究開発

研究開発とは、企業独自の技術を用いて新製品の開発や既存製品の改良をする仕事です。「化学業界」と言われて多くの方が想像するのが研究開発の仕事でしょう。

研究開発は化学の知識を最大限に活かせ、最先端の技術に触れられる点が魅力です。ただし、研究して開発を行うだけが仕事ではありません。

他部署と連携を取ったり、顧客(企業)と関わったりとコミュニケーション能力も求められます。コミュニケーション能力がなければ、研究ができても企業の利益になる製品を生み出せません。

また、展開している事業によって「有機化学」や「無機化学」など高度な専門知識が求められます。そのため研究開発は、理系を専攻した人の中でもコミュニケーション能力の高い人が求められる仕事と言えるでしょう。

②技術開発

技術開発とは、自社製品やサービスを効率よく製造・提供するための技術を生産する仕事で、企業によっては、研究開発と技術開発が合体していることも

技術開発が円滑に進まなければ開発した製品を企業に届けられないため、化学業界で特に重要な役割と言えます。

他部署や関係者とやり取りする場面が多く、コミュニケーション能力が求められる仕事です。また、機械設備などの専門知識も必要です

③製造・生産技術開発

製造・生産技術開発は、開発された技術を実際の製造工程に落とし込み、安定した生産体制を築く仕事です

市場の需要やコストに考慮して生産性の向上や品質管理に取り組み、製造工程の最適化を図ります。また、製品の安定供給を実現するため、技術的な知識に加えて課題を発見し改善する力が必要です

さらに、他部署との連携が必要な場面も多く、チームワークや協調性が不可欠です。

④営業

化学業界の営業は、製品を求める企業に対しての営業が主です。高品質な製品を製造しても利益を生み出さなければ企業は存続できないため、業界内で非常に重要な役割を担っています

化学業界は顧客が明確なことが多いため、営業の採用枠は研究開発などより多くありません。そのため倍率が高いですが、新卒でも大きな仕事を任せられる可能性があります

また、企業によっては海外進出を狙っていることもあり、英語力を活かして仕事ができます。コミュニケーション能力はもちろん、顧客ニーズを汲み取る力も求められるため、傾聴力や提案力などのアピールも有効です。

⑤管理

化学業界での管理とは、総務・法務・人事・経理・企画・事務などを指します。製品を管理したり、市場価値を知りマーケティングすることが主な仕事内容です。

別業界にも存在する職種ですが、化学業界では専門知識が必要です。知識が無ければ管理が難しいため、入社後に最低限の専門知識を身につけることが求められるでしょう。

また、海外に展開している企業に就活する場合は英語力も求められます。就活では企業の事業内容や展開まで徹底的に研究し、自分が発揮できる力を分析して適切な部署を見つけ、アピールしましょう。

化学業界の動向・将来性について

化学業界はさまざまな製品を製造するために重要な業界であり、安定していると言えるでしょう。また、新製品を開発するベンチャー企業の出現により、大手化学メーカーがタッグを組んでさらなる可能性を広げています。

注目したいのは、海外での需要で、本は高品質な製品を生み出し続けているため、全世界で需要が高まっています。実際に住友化学の「決算説明資料 2021年度決算概況」によると、海外売上比率が67.7%です。

しかし、原料の高騰や日本人の人口減少により、国内での市場は縮小すると予想されているため、国内企業は新たな製品を開発するために、さらに海外進出に拍車がかかる可能性もあるでしょう。

また、近年はSDGsへの関心も高まり、どの企業もCO2排出量の削減や環境問題の解消が課題となっています。各企業がどのような取り組みをしているかリサーチしましょう。

化学業界に向いている人の特徴5選

化学業界に向いている人の特徴を5つ紹介します。

  1. モノづくりが好き・興味がある人
  2. 忍耐力があり粘り強い人
  3. チームワークを大切にする人
  4. 柔軟性を持って課題に取り組める人
  5. 責任感が強い人

上記の特徴に当てはまる方は、この強みをさらに伸ばして志望動機でアピールしましょう。

「自分の強みが分からない…本当にこの強みで良いのだろうか…」と、自分らしい強みが見つからず不安な方もいますよね。

そんな方はまず、就活マガジンが用意している強み診断をまずは受けてみましょう!3分であなたらしい強みが見つかり、就活にもっと自信を持って臨めるようになりますよ。

①モノづくりが好き・興味がある人

化学業界は新たな製品を開発することが主な仕事のため、モノづくりが好き・興味ある人が向いています

化学は常に進化し続けるため、化学に対する興味や関心が新製品の開発や既製品の改良に繋がります。興味のない人が開発に携わってもアイディアが思い浮かばず、頭を抱えてしまうでしょう。

常に市場を理解して努力し続ける人が化学業界に向いているだけでなく、企業が求める人材と言えるでしょう。

②忍耐力があり粘り強い人

新製品の開発や改良は一筋縄ではいかないため、忍耐力があり粘り強い人が向いています。時間をかけて取り組んでも望む結果が得られない可能性もあり、失敗に失敗を重ねても諦めない人が化学業界では求められます。

また、研究に時間がかかるため、企業によっては残業もあるため、忍耐力はもちろん、化学に興味が無ければ長期的な活動は難しい可能性があります。

化学業界への就職を検討している方は、自分に忍耐力があるかを自己分析してみましょう。就活では「課題の結果が出るまで地道な努力を続けられた」という経験談があれば、アピールに繋がります。

③チームワークを大切にする人

化学業界は多くの人の知識を合わせて結果を出す必要があるため、チームワークを大切にする人が向いています

研究開発や技術開発も、他者が何を求めているかを考え、協力する姿勢が重要です。チームワークを大切にしなければ、作業が円滑に進まず結果を生み出せません。

そのため、就活ではチームワークが大切と考えどのような行動をしたか、その行動がどのような結果に繋がったかをアピールするとよいでしょう。

④柔軟性を持って課題に取り組める人

製品開発は常に状況が変化するため、柔軟性を持って課題に取り組める人が求められます

凝り固まった考えを持っていると、解決できる課題も解決できません。また、その考えによって周囲に迷惑がかかる可能性もあります。

化学業界では、単に考えの方向性を変えるだけでなく、現状を理解してさまざまな案を生み出せることが大切です。

就活では、困難な課題にどのように立ち向かったかをアピールすると良いでしょう。

⑤責任感が強い人

化学業界での製品開発には危険が伴うため、常に緊張感を持ち、責任を持って仕事に取り組める人材が向いています。適当に仕事に取り組んでしまうと、大きな事故に繋がるため危険です。

また、製品開発や改良は結果を出すまでに長期間かかるのが一般的なため、最後まで責任を持って取り組める人材であるかは企業にとって重要なポイントです。

そのため、「課題に対して最後まで責任感を持って取り組んだ」というアピールは非常に効果的です。

しかし、強すぎる責任感は「融通が利かない」「自分本位な身勝手な人」という印象を与えることがありますので、完成した志望動機は何度も推敲を重ねて印象よく仕上げましょう。

化学業界で採用される志望動機を作るポイント

化学業界で採用される志望動機を作るポイントを3つ紹介します。

  1. 必須な要素を深掘りする
  2. 企業が求める人物像を把握する
  3. 志望動機の基本的な構成を理解する

化学業界は大手企業や有名企業が多いため、競争率が高いのが特徴です。そのため、採用担当者の印象に残る志望動機を作成することが重要です。

①必須な要素を深掘りする

採用される志望動機を作るには、要素の深掘りが必須です。志望動機に必須な要素とは「なぜ化学業界に就職したいのか」「なぜこの企業を選んだか」の2つです。

「なぜ化学業界に就職したいのか」は、「専攻した学科が理系だったから」などの浅い理由では面接官の印象に残りません。

化学を学ぶ中で「社会に役立つ製品に生かしていくことに強い魅力を感じた」など、化学業界でしか成し遂げられない理由を述べましょう。

次に「なぜこの企業を選んだか」は、就職で特に重要なポイントです。さまざまな企業がある中で、その企業を選んだ理由を明確にしなければ、面接官は熱意を感じ取れません。

印象に残るアピールをするには、企業研究を徹底的に行い、他企業にはない特徴に触れると良いでしょう。

②企業が求める人物像を把握する

就活では、企業が求める人物像を把握することが特に重要です。例えば、大事故になりかねない危険な薬品を扱う企業の場合は、責任感があり、慎重に行動できる人材が求められます。

また、企業によっては新鮮さよりも即戦力が求められる可能性もあるでしょう。求める人物像をより明確に把握するには、企業研究のほかに、インターンシップへの参加がおすすめです

インターンシップに参加すると企業の内部をより深く知れて、他者が真似できない自分だけのアピールが可能になります。

参加した際は社員の様子をよく観察し、積極的に質問して求める人物像を把握しましょう。

③志望動機の基本的な構成を理解する

志望動機は、基本的な構成を理解して、面接官に伝わりやすい文章を作成することが重要です。どれだけ熱意を伝えても、構成を誤ると伝えたい内容が届きません。志望動機の基本的な構成は以下の通りです。

志望動機を端的に伝える
理由を述べる
理由について詳しく説明する
入社後のビジョンを伝える

これは、「PREP法」というビジネスの場で用いられる話の展開の仕方をなぞり、志望動機にあてはめたものです。

まず結論を伝えることでその後の話をスムーズに理解できるようになり、続けて理由や具体例を示すことで結論に信憑性が生まれます。

口調が統一されていない文章は雑に聞こえてしまい、社会人としての印象が悪くなるので、口調は統一しましょう

【職業別】化学業界の志望動機の例文

化学業界の志望動機の例文を職業別に紹介します。

  1. 研究開発
  2. 技術開発
  3. 製造・生産技術開発
  4. 営業
  5. 事務

さらに今回は、現在も就活生を内定に導いている現役のキャリアアドバイザーが、5つの例文を本気で添削!どんなポイントに注目して書くべきか知りたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

また、志望動機がそもそも書けずに困っている人は、就活マガジンの志望動機テンプレを試してみてください!まずはサクッと作成して、悩む時間を減らしましょう。

志望動機が既に書けている人には、添削サービスである赤ペンESがオススメ!今回のように詳細な解説付きで、あなたの回答を添削します。

①研究開発

化学業界の研究開発職の志望動機を添削しました。

研究職への理解をアピールした上で、自身の経験と企業の特徴をどのように結びつけて表現するかがポイントになります。

研究開発の志望動機
【結論】
私は、化学の知識を活かして社会に貢献したいと考え、製品の基盤となる技術開発に携わることで、多くの人の生活に直接的な価値を提供したいと考え、貴社を志望しました。
添削コメント|「化学の知識を活かして社会に貢献したい」は汎用的な表現で、他の就活生と差別化できません。「製品の基盤技術」「生活への価値提供」といった具体的な視点を入れることで、研究職としての志望動機に説得力が生まれます。
【根拠となるエピソード】
化学に興味を持ったきっかけは、中学生とのときに授業で行った水の電気分解実験です。目に見えない反応が形として現れることに感動し泡が発生する反応に対し、「なぜこうなるのか?」と調べていく中で化学の奥深さに引き込まれ、もっと深く学びたいと思いました。
添削コメント|「感動した」という表現は定番であり、他の応募者との差別化が難しい点が課題でした。改善文では、探究心を持ったきっかけをより詳細に示しています。
【エピソード詳細】
大学では化学系の学部に進学し、研究室で食品パッケージの素材改良に関するテーマに取り組みました。特に、耐熱性と安全性の両立に苦労しましたが熱や衝撃に強く、食品への移行性が低い素材を目指し、試験を繰り返しました。
添削コメント|「苦労した」といった主観的な表現は削除し、どんな性能向上を目指したか・どんな結果が出たのかを明示しています。
【企業を選んだ理由】
貴社は社会への貢献度が非常に高いと感じています。例えば貴社の〇〇素材は、〇〇製品に採用されることで、暮らしの利便性や安全性向上に貢献しています。研究の成果を実際の製品化に繋げる体制にも強みを感じ、研究者として社会に直結する仕事ができる環境だと考えました。
添削コメント|改善後では「〇〇素材」「製品化体制」など、企業独自の特徴を盛り込み、企業研究をしっかりと行ったことが伺える内容へと変更しました。
【入社後】
入社後は、日々の暮らしに密接に関わる製品開発に携わり、研究を通してより快適で安心な社会の実現に貢献したいと考えております。たいです。素材の機能や安全性を高める研究に取り組み、使用者にとって利便性の高い製品の実現に貢献したいと考えています。
添削コメント|「快適で安心な社会」などの抽象表現は削除しました。改善後は「素材の機能や安全性」「利便性の高い製品」など、職種の役割と社会貢献が結びついた内容になっています。

【NGポイント】
職種理解や企業理解が浅い印象を与えてしまっていました。特に「感動した」「魅力を感じた」といった言葉に具体的な背景や行動が伴っていなかったため、内容が評価されづらいです。

【添削内容】
各項目において、具体的なエピソード、研究内容、企業特徴を盛り込みました。また、研究開発職ならではの思考プロセスや成果に関する表現を追加し、志望動機に一貫性を持たせています。

【どう変わった?】
企業視点で「この人が自社でどう活躍しうるか」がイメージできる構成になりました。志望理由・エピソード・企業選び・入社後の姿がそれぞれ論理的につながっています。

【今回の志望動機のコツ】
企業の中核事業に言及する
・化学に興味を持った動機を伝える
・志望職種としてどんな行動で貢献できるのか述べる

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②技術開発

化学業界の技術開発職の志望動機を添削しました。

職種理解に基づき、エピソードと企業選び、入社後の展望が一貫していることがポイントです。

技術開発の志望動機
【結論】
化学の力で人々の生活を豊かにしたいという思いから、技術開発職を志望しました。貴社であれば、研究成果を実用化に結びつけるられると考えました。大学で学んだ知識を活かしながら、製品化に向けた実験検証や改良に携われる貴社の技術開発職に強く魅力を感じております。
添削コメント|「研究成果を実用化」という表現は抽象的で他社でも通用する内容です。改善後は大学での学びとの接続や技術開発職に関われる具体的な理由を盛り込み、説得力を高めました。
【根拠となるエピソード】
高校時代、化学の授業で身近な製品がどう作られているのかを知ったことが、化学への興味のきっかけでした。特に洗剤の成分に関する実験で、成分の違いによって泡立ちや汚れ落ちが変わることに面白さを感じたのです。
添削コメント|洗剤の成分の実験まで言及し、化学に興味を持ったきっかけを述べています。
【エピソード詳細】
大学では応用化学を専攻し、 実験系の授業では常に「なぜこの反応が起こるのか」と根拠を追求しながら取り組みました。 実験結果に対して必ず仮説を立て、文献をもとに検証する姿勢を大切にしてきました。 特に卒業研究では、樹脂の劣化要因の分析をテーマにし、 データのばらつきを抑えるための条件設定や、 反応条件を細かく調整して、データのばらつきを最小限に抑える実験設計を行い、再現性のある手法の確立に注力しました。
添削コメント|「根拠を追求」といった抽象表現を、研究の姿勢や工程を具体化した記述にすることで、論理的思考や問題解決力が伝わるようになりました。職種適性の裏付けとして効果的です。
【企業を選んだ理由】
貴社は、生活インフラを支える化学製品の開発に強みがあり、 多角的なアプローチで技術革新を実現されている点に魅力を感じました。 特に異分野との融合技術や環境負荷低減への取り組みを通じて、新たな価値を生み出している点に惹かれました。 また、基礎から実用化まで幅広い技術に触れられる環境で、自身も成長できると考え志望しました。 基礎研究から実用化まで一貫して関われる貴社の開発体制に魅力を感じ、研究者としての幅を広げたいと考えています。
添削コメント|抽象表現やただ「成長させてもらえそう」という受け身な印象を与える記述ではなく、企業の具体的な強みや「研究者としての幅を広げたい」という能動的な姿勢に言及したことで、「この会社だからこそ活躍したい」という意志を伝えています。
【入社後】
入社後は、生活に密着した製品の開発に携わり、機能性だけでなく使いやすさや安全性にも配慮した技術開発を行いたいと考えています。素材の選定や製造工程の工夫を通じて、使い手の立場を意識した製品改良に挑戦したいと考えています。
添削コメント|「素材の選定」「製造工程の工夫」といった文言を加え、職務理解の深さを示しています。入社後のビジョンとしても現実的で、職種とのつながりが明確になっています。

【NGポイント】
元の文章では読み手に伝わるエピソードの深みや説得力が不足していました。また、企業選びの理由も他社と差別化しにくい内容で、企業研究の不足を疑われる可能性があります。

【添削内容】
エピソードの中により具体的な行動を追記することで、会社でも活躍する姿をイメージしやすい形に改善しました。また、志望度の高さをアピールできるよう、会社の強みや自分のキャリアプランにも踏み込んでいます。

【どう変わった?】
技術開発職への理解と志望度が明確になり、企業側から見ても「なぜ当社か」が納得できる内容に改善されました。根拠に基づいた志望動機となり、選考で好印象を与える文章に仕上がっています。

【今回の志望動機のコツ】
企業独自の事業内容に言及する
・高校~大学までの経験を効果的に述べる
・受け身な印象を与える表現を避ける

③製造・生産技術開発

化学業界の製造・生産技術開発職の志望動機を添削しました。

化学業界ならではの視点として、品質と効率を両立する姿勢、現場での行動への意欲などを盛り込むよう意識してみましょう。

製造・生産技術開発の志望動機
【結論】
私は、品質と安全性を両立させる技術を追求し、安定したものづくりを支える 生産ラインの効率化や品質向上に直接貢献できる生産技術職として貢献したいと考えています。
添削コメント|「安定したものづくり」は抽象的で曖昧な印象を与えます。企業は「どのように貢献するのか」を重視するため、「効率化」「品質向上」といった具体的なキーワードに言い換えることで、職種理解と志望度の高さを明確に伝えることができます。
【根拠となるエピソード】
大学での化学実験の授業で、グループごとに手順や環境条件が異なることで得られる結果にばらつきが生じた経験があります。このとき、条件をそろえる重要性に気づき、品質管理の視点に興味を持ちました。 その際、結果の違いを分析する中で、「なぜこの班だけ異なる結果になったのか」を突き止めようと条件を整理した経験から、工程管理や品質の安定性に関心を持つようになりました。
添削コメント|「気づいた・興味を持った」だけでは表面的で説得力に欠けます。行動(分析し、条件を整理した)とその結果(関心を持つようになった)を加えることで、志望動機の根拠が具体的に伝わります。
【エピソード詳細】
その後の授業では、試薬の取り扱いや温度管理など、細かな条件を統一する工夫を意識するようになりました。結果として、班内の再現性が高まり、より正確なデータが得られるようになったことから、生産現場でも同様の工夫が重要であると実感しました。 手順の見直しやチェックリストの作成などを行い、再現性の高い実験が実現できるようになりました。この経験から、製造工程においてもルールの標準化や工程改善が品質の安定につながると実感しました
添削コメント|「再現性が高まった」という表現は良いものの、読者には「なぜ再現性が高まったのか」が不明でした。そこで、チェックリストの作成など具体的な工夫を示すことで、行動力と問題解決力を伝えられるように改善しました。
【企業を選んだ理由】
貴社は国内外で高い品質を誇る製品を安定的に供給しており、生産現場でも改善提案を積極的に受け入れる風土に魅力を感じました。現場の声を反映しながら、継続的な改善活動を進めている点に共感を抱きました。
添削コメント|改善後の文章では、「現場の声を反映している」とった企業の特徴に対しての魅力を述べることで、企業への理解があることを示しています。
【入社後】
入社後は、製品の品質と安全性を高める改善提案を行うことで、信頼されるものづくりに貢献したい現場のデータや不具合の傾向を分析し、工程の見直しや改善策の立案を通じて、継続的な品質向上と生産性の両立に貢献したいと考えています。
添削コメント|「信頼されるものづくり」は漠然とした印象を与えるため、職種特性に合う「工程改善」「データ分析」といった具体行動に言い換えました。自発的に課題に向き合い、価値を創出する姿勢が企業に好印象を与えます。

【NGポイント】
全体的に抽象的な表現が多く、志望動機やエピソードの深さが伝わりづらい構成でした。「魅力を感じた」「重要性を実感した」など、感情や印象に留まった言い回しが目立ち、企業に与える印象が弱くなっています。

【添削内容】
結論には業界や職種への志望意識を言語化した表現を加え、「企業を選んだ理由」では、企業と現場の関わり方に言及し、志望度の高さと企業適合性がより明確になるよう改善しました。

【どう変わった?】
改善後の例文では、就活生本人の意志や経験が職種・企業と結びついた構成となり、「職種理解」「行動の一貫性」「貢献意欲」がしっかり伝わる内容に仕上がりました。

【今回の志望動機のコツ】
志望職種への関心に繋がる経験を論理的に伝える
・入社後にも活かせる経験をアピールする

将来取り組みたい業務を明示する

④営業

化学業界の営業職の志望動機を添削しました。

学生時代にプレゼンを行って高い評価を得た経験を元に、営業への志望理由を述べています。

営業の志望動機
【結論】
私は、化学の力で社会課題を解決し、企業や人々の暮らしを支えたいと考えております。特に、製品を通じて多くの産業を支える化学業界の中でも、顧客ニーズに応える営業職として社会に具体的な価値を届けたいという思いから、貴社を志望しております。
添削コメント|「企業や消費者のニーズを満たしたい」という営業職の本質を述べることで、志望理由に説得力を持たせました。読んだ企業側が「何がしたくて営業職を希望しているのか」を明確に理解できる表現に変えています。
【根拠となるエピソード】
大学時代、所属していたゼミで行った商品開発コンテストを通じて、化学製品の身近さと社会的な影響力を実感しました製品の機能や背景を正確に伝えることの難しさと、その重要性を実感しました私は「環境に優しい洗浄剤」の開発チームに所属し、製品の機能性を説明しました。
添削コメント|「身近さ」や「社会的な影響力を実感」といった感情表現は削除しました。営業職の志望動機に繋がるよう、伝える難しさと意義にフォーカスし直しています。
【エピソード詳細】
競合製品と比較して安全性や効果の高さを論理的に説明した使用成分や使用方法の工夫を踏まえて、製品の優位性を伝える資料を作成した結果、プレゼン審査で審査員から「消費者を第一に考えた発表」として評価されたのです。自分の提案が認められることに喜びを感じました。
添削コメント|「安全性や効果の高さを論理的に説明した」という一文をより具体化し、改善後では「使用成分」や「資料作成」といった行動を明示しています。
【企業を選んだ理由】
貴社は幅広い分野で製品を展開し、技術力だけでなく提案力を大切にしている点に魅力を感じましたお客様の課題に寄り添いながら、最適な技術を用いて提案できる営業スタイルに共感しました。
添削コメント|「提案力を大切にしている」という記述は漠然としており、他社にも当てはまる表現です。改善後は営業スタイルに対する共感にフォーカスすることで、企業研究の深さを印象づけられるように修正しています。
【入社後】
入社後は、お客様のニーズを丁寧にくみ取り、技術部門と連携しながら最適な製品を提案できる営業職を目指したいと考えています。現場の課題や背景を的確に把握します。技術部門と協力しながら、課題解決できるような提案を行う営業を目指したいと考えています
添削コメント|「最適な製品を提案する」という表現は曖昧で、入社後のイメージが具体的に伝わりません。改善後は「課題解決に直結する提案」や「現場理解」など、営業職として重視すべき姿勢に言及しました。

【NGポイント】
営業職を目指す上で重要な「なぜ営業なのか」「営業で何をしたいのか」という視点が曖昧でした。また、「化学業界である理由」「企業を選んだ理由」の説得力も不足していたため、ありきたりな印象を与えています。

【添削内容】
営業職としての「伝える力」「課題解決力」「現場理解」などを中心に述べました。また、企業選びの理由には独自の営業スタイルを盛り込み、説得力を強化しています。

【どう変わった?】
営業職として「実際にどう活躍してくれそうか」が伝わる内容に進化しました。企業視点でも、「自社の営業スタイルにフィットするだろう」と感じられる構成となり、志望動機としての完成度が大きく向上しています。

【今回の志望動機のコツ】
企業独自の営業方法に言及する
・企業での再現性を意識して経験を伝える
・他部門との連携について述べる

⑤事務

化学業界の事務職の志望動機を添削しました。

化学業界の中でも事務職を目指す場合は、製品に直接関わらなくとも、業務全体を支える立場としての視点が欠かせません。

事務の志望動機
【結論】
化学業界の製品が日常生活に与える影響の大きさに魅力を感じ興味を持ちました。人々の暮らしを支えるインフラとして、安心・安全に貢献する点に惹かれ、事務職として製品の安定供給やスムーズな業務運営を支えたいと考え企業の業務を円滑に進めたいと考え、志望いたしました。
添削コメント|「魅力を感じ」「支えたい」は抽象的で、多くの就活生と差別化できない表現です。そこで、化学業界ならではの「暮らしを支えるインフラ」に焦点を当て、事務職と化学業界を繋げました。
【根拠となるエピソード】
中学生の頃、理科の授業で化学反応の仕組みを学んだことがきっかけで、目に見えない働きが社会に役立っていることに感銘を受けました。化学は目に見えない部分で生活を支えているということに気づきました。それ以来、暮らしの中にある化学製品に注目するようになりました。
添削コメント|「感銘を受けた」といった感情表現を削除しました。改善後は「暮らしの中にある化学製品に注目するようになった」と自然に繋げています。
【エピソード詳細】
大学ではゼミでの資料作成や実習のサポート役を通じて、周囲を支える役割にやりがいを感じました。相手が必要とする情報を整理し、スムーズな進行を支援することにやりがいを感じました。興味を持っていた化学分野で、誰かを支える仕事をしたいと考えるようになったのです。
添削コメント|大学時代の経験を述べて「周囲を支える仕事へのやりがい」を明示し、「興味を持っていた化学業界で事務として働きたい」という志望動機に結びつけています。
【企業を選んだ理由】
貴社は研究開発と生産部門が密に連携しながら、安定供給を重視している点に魅力を感じました。技術部門と事務部門が連携しながら効率的に業務を進める体制を築かれている点に共感しました。
添削コメント|化学メーカーの特徴である「研究開発と生産部門の連携」は確かに重要ですが、事務職との関係が不明瞭なままでは評価されにくいです。改善では「事務部門との協力体制」を入れ、自身の職種を結び付ける構成にしています。
【入社後】
入社後は正確な事務処理と円滑な社内連携を通じてチーム全体が最大限の力を発揮できるよう、正確かつスピーディな事務対応と柔軟な調整を通して、社員が本来の業務に専念できる環境づくりに貢献してまいります。
添削コメント|修正では「スピーディな対応」「柔軟な調整」といった職務の再現性ある行動を加え、事務職としての適性をより鮮明にしました。

【NGポイント】
元の文章では、化学業界や事務職に対する関心はあるものの、その2点の繋がりが欠けていました。「魅力を感じた」「やりがいを持った」などの感情表現に行動や背景が伴っておらず、企業側に意図が伝わりにくいです。

【添削内容】
各項目において抽象的な語句を削除し、代わりに自身の行動や思考の変化、具体的な経験に基づく言葉を挿入しました。また、職種との関連性を意識し、「周囲を支援」といったキーワードで事務職の適性を印象づけています。

【どう変わった?】
業界理解と職種理解が結び付いた説得力のある文章に改善されました。企業視点から見ても、「なぜ化学業界なのか」「なぜ事務職なのか」が明確になっており、納得感のある内容となっています。

【今回の志望動機のコツ】
なぜ化学業界に興味を持ったのか書く
・この業界で事務をしたい理由を明示する
・企業ならではの特徴に言及する

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【まとめ】企業の動向を理解して採用率を上げる志望動機を作成しよう

化学業界へ就職を検討している方は、企業の動向を理解して、採用率を上げる志望動機を作成しましょう。倍率の高い化学業界に就職するには、他と差をつけることが重要です。

採用率を上げるには、正しい構成を理解してから、必須な要素を深掘りし企業が求める人物像を理解することが重要なポイントです。

自分にしかないエピソードを組み込むことで、より面接官の印象に残る志望動機を作成できるでしょう。

化学業界は今後も注目される業界のため、自身が貢献できることをアピールしながら就活に挑んでください。

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    編集部

    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。