【企業研究】川崎汽船の平均年収・事業内容を競合と比較して解説
「川崎汽船」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか? 日本を代表する海運会社ということは知っていても、具体的にどんな事業を行っているのか、どんな会社なのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
就活中の皆さんのなかには、「川崎汽船の企業研究を進めたい」「平均年収や初任給はどのくらいだろう?」といった疑問を持っている方もいるかもしれませんね。
そこで今回は、川崎汽船について、平均年収や事業内容、そして就職するメリットなどをわかりやすく解説していきます。
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川崎汽船の平均年収は1328万
川崎汽船で働く社員は、一体どれくらいの年収を得ているのでしょうか?
川崎汽船の有価証券報告書によると、2023年3月時点の従業員の平均年収は1328万9370円です。
従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
804人 | 39.0歳 | 14.6年 | 13,289,370円 |
参考までに、国税庁が発表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」を見てみましょう。こちらによると、令和4年度(2022年度)の給与所得者の平均給与は458万円でした。
川崎汽船の平均年収は、日本全体の平均年収と比較すると約3倍という、非常に高い水準であることが分かります。
川崎汽船の初任給
ここでは、川崎汽船の初任給について、職種別に詳しく見ていきましょう。
初任給 | |
陸上職 | 260,000円 |
海上職(船員教育機関学生) | 260,000円 |
海上職(自社養成コース) | 養成期間中:238,600円 三等航海士・機関士登用後:260,000円 |
川崎汽船の募集職種は、大きく分けて「陸上職」と「海上職」の2種類があります。さらに海上職は、「船員教育機関学生」と「自社養成コース」の2つのコースに分かれています。それぞれの初任給は以下の通りです。
どの職種も、給与水準は比較的高めに設定されていると言えるでしょう。
賞与は、年に2回、7月と12月に支給されます。毎月の給与に加えて、年2回の賞与が支給される点は、将来設計の面でも安心ですね。
川崎汽船の募集要項
川崎汽船には、船の上で働く「海上職」だけでなく、陸上のオフィスで働く「陸上職」も存在します。応募する際には、それぞれの職種の違いを正しく理解しておくことが大切です。
諸手当 | ■陸上職 通勤交通費全額支給 都市勤務手当 他 ■海上職 乗船手当 航海日当 その他各種手当 ※自社養成コースの場合は三級海技士資格取得後 |
勤務地 | ■陸上職 国内及び海外の各事業所(在宅勤務制度あり) ■海上職 海上勤務:ワールドワイド(極海を除く) 陸上勤務:国内及び海外の各事業所 / 在宅勤務制度あり ※自社養成コースの養成期間中:各種研修施設 |
勤務時間 | ■陸上職 9:00~17:00 ■海上職 <航海士> 航海中:8:00~12:00及び20:00~24:00(三等航海士) 入港中:船種別、入港時間により変動 <機関士> 航海中:8:00~17:00(三等機関士) 入港中:船種別、入港時間により変動 |
休日・休暇 | ■陸上職 完全週休2日制(土・日曜日) 祝日 年末年始 メーデー 創立記念日(4月8日) 年次有給休暇(初年度14日、最高20日) 独自有給休暇制度(年間7日。通年で取得可能) その他特別休暇 ■海上職 乗船期間:6ヶ月程度 休暇:3ヶ月程度 |
福利厚生 | ■陸上職 各種社会保険完備 独身寮 社宅制度 保養所(川奈) ベネフィット・ステーション クラブ活動 住宅財形制度 貸付金 社員持株会 など ■海上職 各種社会保険完備 社宅制度 契約保養所 財形貯蓄 貸付金 社員持株会 保養所 退職金制度 など |
一口に「仕事」と言っても、陸上職と海上職では、その内容や求められる能力は大きく異なります。
川崎汽船の企業情報

ここでは、川崎汽船の企業情報を以下の3つに整理して紹介します。
- 川崎汽船の事業内容
- 川崎汽船の売り上げ・実績
- 川崎汽船の基本理念
①川崎汽船の事業内容
「海運」と一言で言っても、実はその中身は多岐に渡ります。川崎汽船は、私たちの生活や経済活動を支える様々な事業を展開しています。ここでは、川崎汽船の事業内容について、分野別に詳しく見ていきましょう。
1. ドライバルク船 鉄鉱石や石炭などの資源、穀物や肥料などの食料、そして製紙原料といった原材料を、世界中に輸送しています。まさに、世界の産業を陰ながら支える、重要な役割を担っていると言えるでしょう。 2. 自動車船 完成した自動車を、安全かつ効率的に海外へ輸送しています。日本の自動車産業を支える、重要な役割を担っていることは間違いありません。 3. LNG船 クリーンエネルギーとして注目されているLNG(液化天然ガス)を、世界各地へと輸送しています。地球環境の未来にも貢献する、重要な役割を担っています。 4. カーボンニュートラル推進事業 地球温暖化対策として、CO2などの温室効果ガスの排出量削減に積極的に取り組んでいます。環境問題にも真摯に取り組む企業姿勢が伺えます。 5. 油槽船 原油や石油製品を、世界中の需要に合わせて輸送しています。エネルギー資源の安定供給に貢献しています。 6. 燃料事業 液化ガス輸送事業で培ってきたノウハウを活かし、新たな燃料供給の仕組みづくりに挑戦しています。常に新しいビジネスチャンスを追求する姿勢が伺えます。 7. 電力・海洋事業 再生可能エネルギーの活用など、新たなビジネスモデルの構築を目指しています。未来を見据えた事業展開を行っています。 8. ターミナル事業 世界各地の主要港で、コンテナターミナルの運営を行っています。物流の効率化に貢献しています。 9. 物流事業 海上輸送だけでなく、陸上輸送や倉庫事業なども組み合わせた、総合的な物流サービスを提供しています。顧客のニーズに合わせた、最適な物流ソリューションを提供しています。 10. コンテナ船 2018年4月以降、コンテナ船事業は、川崎汽船・商船三井・日本郵船の3社が共同出資する「オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)」に統合されました。 |
このように、川崎汽船は多岐にわたる事業展開を通じて、私たちの生活や経済活動を支えています。
②川崎汽船の売り上げ・実績
川崎汽船の直近5年における業績の推移は以下のとおりです
2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | |
売上高 | 836,731百万円 | 735,284百万円 | 625,486百万円 | 756,983百万円 | 942,606百万円 |
営業利益 | -24,736百万円 | 6,840百万円 | -21,286百万円 | 17,663百万円 | 78,857百万円 |
経常利益 | -48,933百万円 | 7,407百万円 | 89,498百万円 | 657,504百万円 | 690,839百万円 |
親会社株式に帰属する当期純利益 | -111,188百万円 | 5,269百万円 | 108,695百万円 | 642,424百万円 | 694,904百万円 |
近年は海運業界を取り巻く環境の変化により、一時期は売上・利益ともに低迷していた時期もありました。
しかし、2022年3月期には、目覚ましいV字回復を遂げています。
③川崎汽船の基本理念
ここでは、川崎汽船の企業理念とビジョンを詳しく見ていきましょう。
企業理念 ~グローバルに信頼される“K” LINE~ 海運業を主軸とする物流企業として、人々の豊かな暮らしに貢献します。 ビジョン 全てのステークホルダーから信頼されるパートナーとして、グローバル社会のインフラを支えることで持続的成長と企業価値向上を目指します。 |
川崎汽船の企業理念やビジョンからは、グローバル社会の一翼を担う企業としての責任感と、未来への希望に満ちた力強いメッセージが伝わってきますね。
川崎汽船の競合企業3選

最後に、3つピックアップした川崎汽船の競合企業に関する情報を、業界研究もかねて確認していきましょう。
- 日本郵船
- 商船三井
- 飯野海運
①日本郵船
日本郵船は、1885年の創業以来、日本の海運業をリードしてきた企業です。
今では、海上輸送にとどまらず、陸上輸送や航空輸送、さらには倉庫管理や物流コンサルティングなど、総合的な物流サービスを提供するグローバル企業へと発展を遂げました。
その根底にあるのは、「Bringing value to life.(価値あるものを未来へ)」というグループ企業理念です。
資本金 | 144,319,833,730円 |
売上高 | 2,616,066百万円(2023年3月期) |
平均年収 | 13,222,082円(2023年3月31日現在) |
初任給 | 陸上職事務系・海上職 275,000円 陸上職技術系 学部卒:275,000円 大学院卒:295,200円 |
従業員数 | 1,299人(2023年3月31日現在) |
②商船三井
商船三井は、1884年の創業以来、1世紀以上にわたり日本の海運業界を牽引してきた企業です。
その事業は、エネルギー、資源、食品など、私たちの暮らしに欠かせないものを世界中に運ぶ「ドライバルク事業」をはじめ、自動車や機械など、様々な製品を輸送する「製品輸送事業」、そして世界経済を支える海上物流の要となる「コンテナ船事業」など、多岐にわたります。
その根底にあるのは、「青い海から人々の毎日を支え、豊かな未来をひらきます」という企業理念です。
資本金 | 65,589,827,533円 |
売上高 | 1,611,984百万円(2023年3月期) |
平均年収 | 15,174,365円(2023年3月31日現在) |
初任給 | 陸上職(事務系・技術系) 学部卒:275,000円 修士了:305,000円 海上職(自社養成コース) 学部卒・修士了:208,000円 海上職(商船コース) 学部卒:275,000円 商船高等専門学校卒:252,000円 |
従業員数 | 1,168人(2023年3月31日現在) |
③飯野海運
飯野海運株式会社は、海運業と不動産業を主軸とする多角的な事業展開を行っている会社です。
まず、飯野海運の事業内容は大きく二つに分かれています。一つは海運業、もう一つは不動産業です。海と陸の両方で事業を展開することで、安定した経営基盤を築いているのが特徴です。
飯野海運は「安全の確保を最優先に、人々の想いを繋ぎ、より豊かな未来を築きます」という理念を掲げています。
資本金 | 13,091,775千円 |
売上高 | 141,324百万円(2023年3月期) |
平均年収 | 11,433千円(2023年3月31日現在) |
初任給 | 陸上総合職 学部卒:252,720円 修士了:265,360円 ※海上職は詳細の公開前 |
従業員数 | 183人(2023年3月31日現在) |
海運に興味がある人は川崎汽船について理解を深めよう
就活で企業研究をする際は、年収などの数値データを集めることが大切です。このような客観的な情報は、会社を理解する上で重要な役割を果たします。
上場企業である川崎汽船の場合、公式ウェブサイトを見るだけでなく、有価証券報告書にも目を通すと良いでしょう。
このように、数字で表される情報と会社の公開資料を組み合わせることで、川崎汽船への理解が深まっていくはずです。就職活動を進める中で、ぜひ積極的に企業研究に取り組んでみてください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。