HOME > 就活マガジン記事 > 【例文7選】評価されるアパレルの志望動機の書き方|求められるスキルやNG例も紹介

【例文7選】評価されるアパレルの志望動機の書き方|求められるスキルやNG例も紹介

この記事では、アパレルを志望している人向けに志望動機の書き方を徹底解説しています。

志望動機の書き方だけでなく、アパレルの主な職種や求められるスキルなども紹介しているので、内容を確認して、好印象な志望動機の作成を目指しましょう。

就活便利グッズをダウンロードしよう!

目次

「服が好き」だけはNG?アパレル業界の志望動機は具体性が重要!

就職活動でアパレル業界を志望する際、「服が好きだから」という理由だけでは採用担当者の印象には残りにくいでしょう。

たしかに、ファッションに関心があることは出発点として重要です。しかし、それだけでは自分の魅力や適性を伝えるには不十分です。

そこで必要なのは、「なぜそのブランドに惹かれたのか」「これまでの経験がどう活かせるのか」など、具体的なエピソードや意欲を交えた説得力のある説明です。

たとえば、アルバイトでの接客を通じて「一人ひとりに合った提案の楽しさを知った」「顧客と信頼関係を築く力がある」といった強みを盛り込むと、共感と納得を得やすくなります。

このあとの章では、アパレル業界の特徴や求められるスキル、そして効果的な志望動機の書き方について、具体例を交えながら順を追って解説していきます。

アパレル業界とは?

アパレル業界とは、衣類やファッション雑貨を企画・製造・販売する一連の流れを担う産業全体を指します。身近な存在であるにもかかわらず、その仕組みを正しく理解している人は多くありません。

業界研究を深めるうえでは、まずこの構造を押さえることが重要です。

アパレル業界は主に「メーカー」「卸(商社)」「小売」の3層で構成されています。メーカーは、商品の企画やデザイン、サンプル作成、生産管理などを担い、商品を形にする役割を果たします。

自社工場で製造するケースもありますが、近年は国内外の協力工場に生産を委託することが一般的です。

次に卸は、メーカーと小売をつなぐ中間流通の役割を担います。商品を大量に仕入れて小売業者に供給することで、効率的な流通を支えています。

ただし、最近ではメーカーが小売機能を持ち、卸を介さずに直接販売を行う「SPA(製造小売)」や「D2C(Direct to Consumer)」といったモデルが台頭しており、業界構造にも変化が見られます。

小売は、消費者との直接的な接点を持つ最終工程です。百貨店やセレクトショップ、ファストファッション、ECサイトなど、販売チャネルは多様化しており、顧客ニーズに応じた柔軟な対応が求められます。

また、オンラインとオフラインを融合させた「OMO(Online Merges with Offline)」のような新たな販売手法も普及しつつあります。

このように、アパレル業界は単なる「服を売る仕事」にとどまらず、商品が生まれてから手元に届くまでのあらゆる工程が複雑に絡み合って成立しています。

その全体像を理解することが、業界への本質的な理解につながるでしょう。

アパレル業界の主な職種

アパレル業界には多岐にわたる職種が存在し、それぞれが専門性の高い業務を担っています。自分が目指す職種を明確にすることは、就職活動の軸を固めるうえでも重要です。

どの職種を志望するかによって、求められるスキルや経験、志望動機の切り口も大きく変わってきます。まずは各職種の役割や魅力を把握し、自分の強みと照らし合わせながら将来像を描いていきましょう。

  1. 販売職
  2. 店長・副店長
  3. マーチャンダイザー(MD)
  4. 営業職
  5. バイヤー
  6. ファッションデザイナー
  7. パタンナー
  8. ビジュアルマーチャンダイザー(VMD)
  9. ECサイト運営職
  10. プレス(広報)
  11. ファッションマーケター
  12. 生産管理職
  13. ディストリビューター(DB)
  14. テキスタイルデザイナー
  15. ソーイングスタッフ

① 販売職

店舗での接客を通じて商品を提案・販売する職種であり、ブランドの第一印象を左右する存在でもあります。

単に商品を売るだけではなく、お客様の体型や好み、季節のトレンドを踏まえたスタイリング提案が求められます。

来店から購入、そして再来店へとつなげるには、丁寧な接客と信頼関係の構築が不可欠です。また、販売データの記録や売上管理なども担当する場合があり、店舗運営における重要な役割を担います。

② 店長・副店長

店舗全体の運営を統括し、売上目標の達成に向けたマネジメントを行うポジションです。スタッフの教育・指導、シフト管理、接客品質の維持向上など、業務範囲は多岐にわたります。

日々の売上データをもとに販売戦略を立案したり、本部と連携して販促企画を実施したりすることもあります。

現場の雰囲気づくりやチームビルディングにも貢献しながら、リーダーシップを発揮できる人材が求められます。

③ マーチャンダイザー(MD)

市場調査や販売実績に基づき、シーズンごとの商品構成を計画・管理する専門職です。消費者ニーズやトレンドを読み取り、どの商品を、どの数量で、いつ販売するかを戦略的に判断します。

商品ごとの売上・在庫・利益のバランスを保ち、ブランドの収益性を高める責任を担います。企画から販売までの流れ全体に関与するため、論理的思考と柔軟な対応力が問われます。

④ 営業職

自社ブランドの商品を小売店や百貨店、セレクトショップなどに提案・販売するBtoB営業の役割を担います。顧客の特徴や販売戦略を理解したうえで、最適な商品構成を提案し、受注につなげます。

商談や展示会への参加、納期調整や売上フォローなど、販売支援の活動も多岐にわたります。信頼関係を構築しながら継続的な取引を促進する力が必要です。

⑤ バイヤー

国内外の展示会やメーカーを訪問し、シーズンごとの商品を買い付ける仕事です。ファッション感度の高さとマーケット分析力を兼ね備え、店舗の売上に貢献できるアイテムを選定します。

価格交渉や納期調整といった実務も含まれ、商業的な視点とブランド理解の両立が求められます。売上状況に応じて仕入れの見直しを行うなど、臨機応変な対応も重要です。

⑥ ファッションデザイナー

ランドのコンセプトを具現化する中心的な存在であり、トレンド分析やアイデアスケッチから始まり、素材選定・サンプル製作・最終チェックに至るまで一連の工程を担当します。

美的センスはもちろん、消費者ニーズを的確に捉えるマーケティング視点も必要です。シーズンごとのテーマに基づき、世界観を商品に落とし込む力が問われます。

⑦ パタンナー

デザイナーの意図を正確に読み取り、服の設計図ともいえる型紙を作成する技術職です。CADソフトを使用してパターンを作成したり、サンプルの縫製チェックや修正を行ったりします。

着心地やシルエットを追求しながら、量産に適した設計に落とし込む必要があります。細部まで緻密に仕上げる集中力と、縫製・素材に関する専門知識が不可欠です。

⑧ ビジュアルマーチャンダイザー(VMD)

ブランドイメージや販売促進の目的に合わせて、店舗内外のディスプレイを企画・設計する職種です。商品の見せ方やレイアウトを工夫することで、顧客の購買意欲を高め、売上の向上を図ります。

店内の動線や照明、POPなども含めて空間演出全体を統括し、店舗ごとに最適な演出を展開するため、空間デザインや色彩の知識も必要です。

⑨ ECサイト運営職

ブランドのオンラインストアやモール出店サイトの運営を担い、商品登録や特集ページの企画、SEO対策、広告運用などを行います。

売上データの分析やSNSとの連携を通じて、効率的な集客と販促を目指します。トラブル対応やカスタマーサポートなど、幅広い業務に関わるため、ITスキルと柔軟な対応力が求められます。

⑩ プレス(広報)

ランドの世界観や新商品の魅力を社外に発信する役割を担います。メディアとのリレーション構築、プレスリリースの作成、イベントの企画・実施、SNS運用など多岐にわたる広報活動を展開します。

消費者に対して魅力的に情報を届ける発信力と、社内外の関係者と連携する調整力が必要です。

⑪ ファッションマーケター

場調査や顧客分析をもとに、販売戦略やキャンペーンを立案する職種です。消費者インサイトを掘り下げた商品企画や、プロモーション戦略の立案、広告運用の効果測定などを行います。

データ分析に強く、クリエイティブな視点を併せ持つことが理想です。

⑫ 生産管理職

服の製造工程全体を管理し、品質・コスト・納期の最適化を目指す職種です。工場との納期調整や仕様確認、検品体制の構築など、サプライチェーン全体を把握しながら安定供給を支えます。

トラブルが発生した際も冷静に対応できる判断力が求められます。

⑬ ディストリビューター(DB)

店舗や倉庫への出荷・在庫管理を担い、必要な商品を必要な量だけスムーズに届けることを目的とした職種です。

物流スケジュールの調整や在庫状況の可視化を通じて、機会損失や在庫過多のリスクを回避します。数値管理に強く、正確な処理能力が求められます。

⑭ テキスタイルデザイナー

生地そのものの柄や構造を設計する専門職で、プリントや織り柄、色彩などに独自のクリエイティビティを発揮します。

ファッションの基礎となる素材開発に関わるため、素材科学や染色技術への理解も不可欠です。ブランドやコレクションの世界観に合わせて、生地から表現を支えます。

⑮ ソーイングスタッフ

実際の縫製作業を通じて、商品を形にしていく現場の要となる職種です。ミシンやアイロンなどの機材を使いこなし、仕様書に従って裁断・縫製・仕上げを行います。

高品質な製品を安定して作り上げるためには、熟練の技術と効率性、そして強い責任感が必要とされます。

アパレル業界で求められるスキルとは

アパレル業界で活躍するためには、商品知識や接客技術だけでなく、感性や洞察力、対人能力など、さまざまなスキルが求められます。

特に店頭販売やスタイリング、ブランド運営に関わる現場では、限られた時間の中で信頼関係を築き、購買につなげる高度な判断力と実行力が必要です。

ここでは、業界内で重要視されている6つのスキルについて詳しく紹介します。

  1. 接客スキル
  2. コミュニケーション能力
  3. ファッションセンス
  4. コーディネート力
  5. ブランド理解力
  6. トレンド感度

「自分の強みが分からない…本当にこの強みで良いのだろうか…」と、自分らしい強みが見つからず不安な方もいますよね。

そんな方はまず、就活マガジンが用意している強み診断をまずは受けてみましょう!3分であなたらしい強みが見つかり、就活にもっと自信を持って臨めるようになりますよ。

① 接客スキル

接客スキルとは、顧客との対話を通じて、安心感と信頼を築き、購買行動を促す技術のことです。

単に商品を説明するのではなく、相手の感情やニーズを言葉と表情から読み取り、自然な導線で接客を完了させるスキルが求められます。

アパレルでは高額商品やサイズ感の違いがあるため、提案に対する顧客の反応を見極めながら柔軟に対応する力も不可欠です。

加えて、リピーターを生むには、初回の印象だけでなく、記憶に残る接客体験をつくる工夫も求められます。

② コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、販売員と顧客の関係だけでなく、社内の連携においても極めて重要です。店頭ではスタッフ同士で連携し、在庫や売上の状況に応じて動き方を調整する必要があります。

また、バックヤードとのやりとりや、ディスプレイ変更時のチームワークなど、短時間で正確な意図を伝える能力が求められます。

さらに、クレーム対応など感情的な場面でも冷静に受け止め、円滑に調整する力も含まれます。このように、単なる会話力ではなく、状況判断と配慮を含んだ総合的な対人スキルが必要です。

③ ファッションセンス

ファッションセンスは、色彩・シルエット・素材・TPO(時・場所・場合)など、複数の視点を組み合わせて最適なスタイルを構築する感覚的かつ論理的な能力です。

アパレル業界では、スタッフの装いそのものがブランドのビジュアルになるため、自己表現とブランド性の両立が不可欠です。

また、最新のスタイリングを即座に取り入れられる柔軟性や、個々の顧客に合った着こなしのアドバイス力もセンスの一部とされています。

単なる「好き」「おしゃれ」だけでなく、伝える力と再現性が求められる領域です。

④ コーディネート力

コーディネート力とは、顧客の体型・肌色・年齢・職業・目的などを総合的に判断し、それぞれに最適なアイテムの組み合わせを導き出す能力です。

視覚的な美しさだけでなく、動きやすさや機能性、季節感、流行性などを考慮した「実用性のある美しさ」が重視されます。

加えて、1点だけでなく全身の統一感やアクセントの入れ方など、全体を見渡す広い視野が求められます。

この力は、接客販売だけでなく、EC撮影、マネキン提案、販促資料などにも活用される重要なスキルです。

⑤ ブランド理解力

ブランド理解力は、その企業が掲げる世界観・ストーリー・ターゲット顧客・競合との差別化戦略などを、表層だけでなく深層まで把握する力です。

たとえば、同じストリート系ブランドでも、ラグジュアリー寄りか、カルチャー系かによって提案やトーンは大きく異なります。

スタッフ一人ひとりがそのブランドらしさを体現できているかは、顧客体験に直結します。また、ブランドごとの価値観に沿った商品訴求や接客態度をとるには、徹底した理解と一貫性が不可欠です。

⑥ トレンド感度

トレンド感度とは、ファッション業界で日々生まれ変わる流行や消費者の志向変化をキャッチし、それを商品提案やディスプレイ、接客に即座に反映できる力を指します。

ファッションのトレンドはSNSやインフルエンサー、海外スナップなど多様な情報源から広がるため、情報収集の精度とスピードが問われます。

さらに、ただ知っているだけでなく、その背景やサイクルまで理解したうえで応用する応用力が必要です。

流行遅れにならないだけでなく、次のトレンドの兆しを察知し、先回りした行動を取れる人材が重宝されます。

アパレル業界の志望動機の書き方

アパレル業界を目指すうえで、志望動機は企業との最初の接点であり、自分の熱意や適性を伝える絶好の機会です。

単に「服が好きだから」ではなく、企業の理念やブランドの世界観、職種の役割に対してどのような関心を持ち、どのように貢献できるのかを具体的に示すことが重要です。

ここでは、選考で高評価を得るための志望動機の作り方を、段階的にわかりやすく解説します。

  1. ステップ①:志望動機の骨子を設計する
  2. ステップ②:PREP法をベースに文章構成を組み立てる
  3. ステップ③:ブランド・職種ごとに内容を調整する
  4. ステップ④:具体的なエピソードで裏付けを加える
  5. ステップ⑤:第三者目線で読みやすさをチェックする

① ステップ①:志望動機の骨子を設計する

志望動機は、一貫したロジックの上に成り立つことで初めて相手に伝わります。

そのためにはまず、「なぜアパレル業界なのか」「なぜその企業を選んだのか」「なぜその職種なのか」の3点を軸に、考えを明文化しておくことが必要です。

これは、文章にする前の準備段階として非常に大切です。

自分の過去の経験や価値観、将来のキャリアビジョンとのつながりを具体的に整理しておくことで、表面的な志望動機ではなく、自分自身の言葉で語れる深みのある内容になります。

この工程を飛ばしてしまうと、後の文章構成が曖昧になり、読み手に伝わりづらくなるため注意が必要です。

② ステップ②:PREP法をベースに文章構成を組み立てる

論理的かつ簡潔に自分の想いを伝えるためには、PREP法(Point・Reason・Example・Point)の構成を意識して書くことが有効です。

最初に自分の主張(結論)を明確に伝え、その理由を補足し、具体的な体験を交えて裏付けし、最後に再び結論で締めることで、読み手が内容を理解しやすくなります。

たとえば、「店舗運営を通じて、お客様に感動を届けたい」という主張を掲げる場合、「大学時代に接客のアルバイトでお客様の反応に喜びを感じた」などの具体的な経験を添えることで、説得力が増します。

内容がブレないように、自分の主張と体験のつながりが論理的かどうかを意識して構成しましょう。

③ ステップ③:ブランド・職種ごとに内容を調整する

アパレル業界は、ブランドごとに理念や顧客ターゲット、世界観が大きく異なります。そのため、志望動機もそれぞれのブランドに合わせてカスタマイズすることが不可欠です。

たとえば、ハイブランドではラグジュアリーな顧客体験へのこだわりを伝える必要がありますし、ストリート系ブランドであれば、個性の尊重やカルチャーとの関わりに重きを置くと良いでしょう。

また、同じ企業でも販売職と企画職では評価されるポイントが異なります。

販売職では顧客対応力やコミュニケーション力が重視される一方で、企画職ではマーケットの視点やクリエイティブな発想が求められることが多いため、職種に応じた視点で構成を調整してください。

この視点の切り替えができると、採用担当者の印象は大きく変わります。

④ ステップ④:具体的なエピソードで裏付けを加える

どれだけ情熱を語っても、根拠となる経験がなければ説得力は生まれません。重要なのは、自分の考えや熱意が「どんな出来事を通じて形成されたのか」を示すことです。

たとえば、「ファッションに興味がある」という場合でも、「大学の学園祭でスタイリングを担当した際、お客様から直接感謝の言葉をもらい、服を通じて誰かの心を動かせる喜びを感じた」といった体験を挙げることで、感情が伝わりやすくなります。

さらに、成功体験だけでなく、失敗から得た学びもエピソードに取り入れることで、人間味や成長意欲を伝えることができます。

具体性と再現性のあるストーリーこそが、あなたの志望動機に深みを与える鍵となるでしょう。

⑤ ステップ⑤:第三者目線で読みやすさをチェックする

文章が完成したら、必ず客観的にチェックすることをおすすめします。

読み返してみると、主観的な表現や曖昧な言い回しが紛れていることに気づくはずです。第三者に読んでもらうのはもちろん、声に出して読んでみるのも効果的です。

また、「PREP法が正しく構成されているか」「文と文のつながりが自然か」「冗長な部分はないか」といった視点で見直すことで、内容の完成度が格段に上がります。

さらに、提出前には企業名やブランド名に誤りがないか、敬語表現に違和感がないかもチェックしてください。採用担当者は、文章の丁寧さからも就活生の本気度を読み取っています。

読み手の立場を意識した細やかな仕上げが、あなたの印象をより良いものにするはずです。

アパレル業界の志望動機に盛り込むべきポイント

アパレル業界の志望動機を書くときは、熱意や興味だけでなく、企業側が「一緒に働きたい」と思える具体性が求められます。ここでは、就活生が押さえておくべき3つのポイントを紹介します。

  1. なぜアパレル業界を選んだのかを明確にする
  2. なぜその企業・ブランドを志望するのかを深掘りする
  3. 入社後のキャリアビジョンを具体的に伝える

① なぜアパレル業界を選んだのかを明確にする

アパレル業界を志望する理由を伝える際に、「ファッションが好きだから」だけでは説得力に欠けます。

たとえば、「服を通じて人の心を動かしたい」「自己表現としてのファッションに魅力を感じた」といった、自身の価値観や体験に基づいた理由を伝えることが大切です。

さらに、トレンドや服飾の知識に関心があることを添えると、業界への理解度も伝わります。

こうした背景があることで、ただの憧れではなく、アパレルの本質を理解したうえで志望している姿勢が評価されるでしょう。

② なぜその企業・ブランドを志望するのかを深掘りする

数ある企業の中からなぜそのブランドを選んだのかを伝えることで、他の応募者との差別化が図れます。

たとえば、自社の商品を愛用している経験や、店舗で受けた接客に感動した体験をもとに、「この会社の価値観に共感した」と伝えると説得力が高まります。

加えて、企業理念やブランドのストーリー、社会貢献活動などを調べ、自分の考えや姿勢と重なる部分を言葉にして伝えてください。

企業理解の深さが志望動機に表れているかどうかで、本気度を見抜かれます。

③ 入社後のキャリアビジョンを具体的に伝える

志望動機に将来のキャリア像を盛り込むと、「入社後に活躍してくれそうな人材」としての印象を与えやすくなります。

たとえば、「まずは店舗で経験を積み、将来はバイヤーとして商品の企画に関わりたい」といった中長期的な目標を語ると、具体性が生まれます。

その際、自分の強みと企業の特徴を踏まえ、「〇〇のスキルを活かして現場に貢献したい」といった意欲を示すことが重要です。

成長意欲や職種への適性が伝われば、採用担当者にも好印象を与えられるでしょう。

アパレル業界の志望動機を書く際の注意点

アパレル業界は「憧れ」や「好き」といった気持ちだけでは、志望動機として十分ではありません。企業ごとの特徴や、求められている人材像を理解したうえで、具体性のある内容を伝えることが大切です。

ここでは、ありがちなNG表現や見落とされがちなポイントをわかりやすく解説します。

  1. 「ブランドが好き」という表現だけに頼らない
  2. 企業の特徴や理念に沿った内容にする
  3. ユーザー視点のままになっていないかを確認する
  4. 抽象的ではなく具体的なエピソードを盛り込む

①「ブランドが好き」という表現だけに頼らない

「このブランドが好きだから働きたい」という理由は、気持ちは伝わるものの、多くの学生が使う表現であるため差別化が難しくなります。

企業側が本当に知りたいのは、「その好きがどう仕事に結びついているか」という点です。

たとえば、「学生時代に販売アルバイトを経験し、お客様への提案力を磨いた。その中で御社の接客姿勢に共感した」といったように、具体的な体験とリンクさせることで説得力が高まります。

好きという感情だけで終わらず、自分の行動や価値観に落とし込んで伝えることが大切です。

②企業の特徴や理念に沿った内容にする

どのアパレル企業にも、ブランドの世界観や理念があります。それらを理解せずに志望動機を書くと、どの企業にも通じるような内容になり、「なぜうちを選んだのか」が伝わりません。

企業研究を深め、共感した理念やコンセプトに対して、自分がどのような経験や価値観を持っているのかを絡めて説明しましょう。

たとえば、「サステナブルな取り組みに共感し、大学では環境問題について学びを深めた」といったように、企業とのつながりを具体的に示すことで、説得力のある動機になります。

③ユーザー視点のままになっていないかを確認する

「自分がこのブランドを着ると気分が上がる」「おしゃれだと思う」といった表現は、消費者としての意見にはなっていても、応募者としての視点が抜けています。

企業が求めているのは、一緒に価値を届けてくれる仲間です。

そのため、「商品をより多くの人に伝える力を磨きたい」や「ブランドの魅力をSNSで発信したい」といったように、自分がどう貢献できるかを考える必要があります。

お客様目線だけでなく、企業目線に立った動機を心がけましょう。

④抽象的ではなく具体的なエピソードを盛り込む

「人と話すのが得意」「協調性がある」といった抽象的な言い回しは、他の学生と同じような印象を与えてしまいます。

採用担当者に伝わりやすくするためには、実際に自分がどんな場面でどう行動したのかを具体的に書くことが必要です。

たとえば、「大学祭でファッションショーを企画し、スタイリングや広報を担当した経験」や、「アパレル店でのアルバイト中に、独自の提案で売上向上に貢献した経験」など、数字や成果を交えるとより伝わりやすくなります。

エピソードの具体性が、志望動機の信頼性を高めます。

アパレル業界の志望動機の例文【職種別】

アパレル業界を目指す方の多くが悩むのが、「職種ごとの適切な志望動機の伝え方」です。自分の経験や興味と職種とのつながりを明確にすることが、内定への第一歩となります。

このセクションでは、主要な職種ごとに例文を紹介し、どのように説得力を持たせればよいのかを解説します。

  1. 販売職
  2. マーチャンダイザー(MD)
  3. 営業職
  4. バイヤー
  5. ファッションデザイナー
  6. パタンナー
  7. ECサイト運営職

また、志望動機がそもそも書けずに困っている人は、就活マガジンの志望動機テンプレを試してみてください!まずはサクッと作成して、悩む時間を減らしましょう。

志望動機が既に書けている人には、添削サービスである赤ペンESがオススメ!今回のように詳細な解説付きで、あなたの回答を添削します。

販売職

販売職を志望する理由として、自身の接客経験や人と関わることの楽しさを伝えることは、面接官の共感を得やすいポイントです。

《例文》

私は大学時代、カフェでアルバイトをしていました。

最初は注文を間違えないようにすることで精一杯でしたが、お客様と何気ない会話を交わす中で「この前のおすすめ、おいしかったよ」と声をかけていただくことが増え、人と接する楽しさを実感するようになりました。

特に印象に残っているのは、常連のお客様が私の接客をきっかけにご友人を連れてきてくださったことです。

この経験から、ただ商品を売るだけでなく、お客様の気持ちに寄り添った接客ができる販売職に魅力を感じるようになりました。

貴社の理念である「一人ひとりに合った提案を大切にする姿勢」に共感し、自分の経験を活かしてお客様に寄り添った接客がしたいと考え、志望いたしました。

《解説》
日常的なアルバイト経験から「販売職に向いている理由」を自然に導く構成です。自分の行動と相手の反応をセットで描くことで、接客の本質に気づいた流れを丁寧に表現できています。

マーチャンダイザー(MD)

この例文では、ファッションへの興味や市場を見る視点、計画性といったMDに必要な要素を、大学生活の中での経験からどう結びつけていくかを意識して作成しています。

《例文》

私は大学時代、アパレルショップでのアルバイトを通じて、商品の売れ行きに興味を持つようになりました。

特に、同じTシャツでも色や配置によって売れ方が大きく変わることに気づき、POPの位置を工夫したり、他の商品と並べる順番を試行錯誤することで、売上が伸びた経験があります。

このことから「なぜ売れるのか」「何をいつ並べるべきか」といった戦略的な視点を持つことの面白さに気づき、マーチャンダイザーという仕事に強く惹かれました。

貴社のようにトレンドを的確に捉えながら、ブランドの魅力を最大限に伝える商品計画に携わりたいと思い、志望いたしました。

《解説》
現場での経験から「なぜ売れたか」を考察した姿勢が伝わる内容です。MDに必要な分析力や工夫する姿勢を、自分の行動を通じて示すことがポイントです。

営業職

営業職を志望する学生が多い中で、なぜ自分が営業に向いているのか、どんな場面でその素養が育まれたのかを伝えることが差別化のポイントになります。

《例文》

私は大学での学園祭実行委員として、協賛企業への営業活動を担当しました。

最初は断られることも多く、思うように成果が出ませんでしたが、相手の立場を考えて提案内容を見直したことで、次第に話を聞いてもらえるようになりました。

ある企業とは、地域密着のイベントに共感いただけたことがきっかけで、最終的に予算の範囲を超えて協賛していただけた経験があります。

この出来事を通じて、相手に寄り添って考える力や、粘り強く行動する力が身についたと感じています。

アパレル業界でも、お客様や取引先と信頼関係を築きながら価値を提案する営業職として、成果を上げていきたいと考えています。

《解説》
営業経験がない学生でも、自ら動いた経験や相手のニーズを汲み取った行動があれば十分に説得力を持たせられます。結果よりも過程を丁寧に描きましょう。

バイヤー

バイヤー職を目指す際には、ファッションへの興味だけでなく、「商品を見る目」や「選ぶ基準を持っていること」をエピソードとともに伝えることが重要です。

《例文》

私は大学時代、古着屋を巡ることが趣味で、週末には都内のショップを訪れては、自分なりに「売れそうなアイテム」を予想するのが楽しみでした。

SNSの流行や季節ごとの動向を見ながら、自分の予想が当たったときには達成感を感じました。

また、学園祭ではフリーマーケットの仕入れ担当として、限られた予算の中でどの商品が受けるかを考えて仕入れた結果、用意したアイテムの9割以上を売り切ることができました。

この経験を通じて、消費者のニーズを想像して商品を選ぶ楽しさと責任を感じました。トレンドやブランドイメージを的確に捉えながら、魅力ある商品を届けるバイヤーとして貢献したいと考えています。

《解説》
「選ぶ楽しさ」「予想が当たる達成感」を軸に、消費者視点で考えた経験をアピールしています。数字や成果を入れると説得力が高まります。

ファッションデザイナー

この例文では、日常の中で芽生えた「ものづくり」への興味を出発点に、創作の楽しさや将来への意欲を自然なエピソードを通じて表現しています。

《例文》

私は小学生の頃から、自分で服のイラストを描いたり、母のミシンで簡単なポーチを作ったりすることが好きでした。

大学に入ってからもその興味は変わらず、洋服のリメイクを趣味として続けています。

SNSで自分の作品を発信するようになったところ、友人やフォロワーから「売ってほしい」と言われることが増え、服づくりが誰かの喜びになることを実感しました。

自分のアイデアが形になり、誰かの心を動かす瞬間にやりがいを感じています。デザインを通じて、多くの人に「着る楽しさ」を届けたいという想いから、ファッションデザイナーを志望しています。

貴社のように個性と機能性を両立したブランドで、自分の感性を磨きながら貢献したいと考えています。

《解説》
幼少期からの継続的な関心と、自発的な行動が志望理由に説得力を与えています。自分の作品が誰かに喜ばれた経験を軸にすると共感を得やすくなります。

パタンナー

この例文では、ものづくりへの関心と細かい作業への集中力を活かした経験から、パタンナーという職種への適性と熱意を自然に伝えています。

《例文》

私は高校時代から手芸が好きで、大学では洋裁サークルに所属し、型紙から服を作ることに熱中してきました。

最初は本を参考に見よう見まねで作っていましたが、思い通りのシルエットが出せずに何度もやり直す中で、「型紙の精度が服の完成度を左右する」ことに気づきました。

そこからは市販の型紙を分析し、独自に修正を加えるようになりました。完成した服を友人に着てもらい、「着心地がいい」と言われたときには大きな喜びを感じました。

この経験から、服の土台を作るパタンナーの重要性とやりがいを実感しました。貴社であれば、確かな技術と経験に触れながら、自分の技術も磨いていけると感じ、志望いたしました。

《解説》
「自分の手で試行錯誤しながら形にした経験」がパタンナー志望の動機として有効です。完成度だけでなく過程へのこだわりを描くと説得力が増します。

ECサイト運営職

この例文では、WebやSNSを通じた発信経験をもとに、数字への関心やユーザー視点を活かしたECサイト運営への意欲を表現しています。

《例文》

大学では、ファッション系の学生団体に所属し、InstagramとBASEを活用して古着の販売を行っていました。

投稿の写真構成や説明文の言い回しによって、閲覧数や購入率が大きく変わることを実感し、試行錯誤を繰り返すうちに、アクセス解析を見ることが習慣になりました。

特に「誰が・なぜ・どこから来たのか」といったデータを見ながら、改善ポイントを考える作業にやりがいを感じました。

ECは実店舗とは違い、ユーザーの声を数値で読み取れる分、より緻密な設計が求められる点に魅力を感じています。

貴社のようにブランドの世界観を保ちつつ、ユーザーに寄り添った提案ができるEC運営に携わりたいと考え、志望いたしました。

《解説》
デジタル上での販売体験や分析視点を踏まえて、ECならではの魅力と自分の強みを結びつけています。実体験×数値分析の組み合わせが効果的です。

「エントリーシート(ES)が選考通過するか不安….ESを誰かに添削してほしい….」そんな就活生の声に答えて、就活マガジンでは無料ES添削サービスである「赤ペンES」を運営しています。

第一志望である企業の選考に通過するためにも、まずは就活のプロにES添削を依頼してみましょう!LINE登録3分で満足が行くまで添削依頼ができますよ。

アパレル業界の志望動機NG例文

志望動機を書いたものの、「本当にこれで良いのだろうか」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
このセクションでは、よくあるNG例文を紹介し、何が問題なのかを明らかにしていきます。

  1. 「ブランドが好き」という表現だけに頼ってしまっているNG例文
  2. ユーザー視点のままになってしまっているNG例文
  3. 具体的なエピソードが盛り込まれていないNG例文

「ブランドが好き」という表現だけに頼ってしまっているNG例文

この例文は、表面的な「好き」という気持ちだけに終始してしまい、企業への貢献意欲や自分の経験との結びつきが不足しているパターンを示しています。

《例文》

私は昔から御社のブランドが大好きで、よく店舗にも通っていました。特にデザインが自分の好みに合っていて、着ていると気分が上がります。

大学の友人からも「その服かわいいね」と言われることが多く、自分のセンスに自信が持てるようになりました。

今ではSNSでもファッションの投稿をするようになり、多くの「いいね」をもらうことも増えました。好きなブランドで働けるのは夢だったので、ぜひ御社で働きたいと考え、志望しました。

《解説》
「好き」という感情は伝わりますが、なぜその企業で働きたいのか、どのように貢献できるのかが書かれていない点が課題です。自分の経験や強みと職種をどう結びつけるかが大切です。

ユーザー視点のままになってしまっているNG例文

この例文は、消費者としての感想に終始し、働く立場としての意欲や企業への貢献姿勢が不足している例として紹介します。

《例文》

私は大学生になってからアパレルに興味を持ち、御社の商品をよく購入しています。

特にシルエットや色合いが自分の好みにぴったりで、着ていると友人から褒められることも多く、自信を持つことができました。

オンラインショップも使いやすく、届いたときの梱包の丁寧さにも感動しました。

このように、御社の商品やサービスに満足しているため、いつか自分もこのブランドに関われたらと思い、志望いたしました。

《解説》
ブランドへの好意は伝わるものの、「なぜ働きたいのか」「どんな形で貢献できるか」が不明確です。自分の体験を活かして企業でどう行動したいかまで落とし込むのが重要です。

具体的なエピソードが盛り込まれていないNG例文

この例文では、志望動機としての熱意はあるものの、具体的な体験や背景がなく説得力に欠けてしまうパターンを紹介します。

《例文》

私は昔からファッションに興味があり、アパレル業界で働くことを目指してきました。

多くのブランドの中でも、御社はトレンドを押さえつつも独自性のある商品が魅力的で、いつかこのようなブランドに関わりたいと考えてきました。

人と接することも好きなので、接客や販売を通じてお客様に喜んでもらえる仕事がしたいと思っています。御社であれば、自分の興味や強みを活かして働けると感じたため、志望いたしました。

《解説》
志望理由としては一見問題なさそうに見えますが、体験や行動に基づいた具体性がなく印象に残りません。自分だけの体験や背景を入れることで説得力が増します。

アパレル業界の志望動機を魅力的に伝えるには?

アパレル業界を目指すうえで、志望動機の具体性は合否を左右する大きなポイントです。なぜなら、ただ「服が好き」と伝えるだけでは、企業が求める人物像や職種への適性が伝わらないためです。

業界や各職種の特徴、必要とされるスキルを理解し、自分の経験や考えと結びつけて言語化することが求められます。

さらに、企業ごとの理念やブランドイメージに共感した理由を具体的に説明できれば、説得力が増します。

アパレル業界の選考を突破するためには、自己理解を深めたうえで、入社後のビジョンや貢献意欲を丁寧に言葉にすることが大切です。

  • フェイスブック
  • X

まずは志望動機を作ってみる

    • 卒業年数
    • 学校
    • 名前
    • 連絡先

    No.1

    卒業年月日を選択してください

    2026年3月2025年3月2027年3月2028年3月卒業済み

    例)
    現在、大学4年の場合は「2026年度3月」
    現在、大学3年の場合は「2027年度3月」
    現在、大学2年の場合は「2028年度3月」

    No.2

    学校区分を選択してください

    大学大学院(博士)大学院(修士)短期大学専門学校

    No.2

    学校情報を入力してください

    学校名
    学部名
    学科名
    学校名
    学部名
    学科名

    No.3

    お名前を入力してください

    お名前
    フリガナ

    No.4

    連絡先を入力してください

    電話番号
    メールアドレス

    本利用規約には、株式会社C-mindが「https://shukatsu-magazine.com」上で提供するサービスにおける、本サービスを利用するお客様との間の基本的な事項が規定されております。本サービスの利用者におかれましては、必ず全文お読み下さいますようお願いいたします。

    個人情報保護方針」と 「サービス利用規約」を確認する

    編集部

    この記事を書いた人

    編集部

    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。